Monday, November 21, 2016

ブログ13

言葉というものは毎日使うものですが、言葉の力ということについて深く考えたことがありますか。
言語学や哲学に「サピア=ウォーフ仮説」というものがあります。この仮説は、言葉は現実を変える力があるという考えです。これについてどう思いますか。
その前にまず言語学の基本についてすこし話します。「シーニュ」というのはみんなが使う言葉と意味の関係を表すものです。「シニフィアン」と「シニフィエ」で作られています。「シニフィアン」は言葉や音声じたいです。「えいげん」「せんせい」「き」など。シニフィエはそれを表すイメージや印象などです。「えいげん」といったらとてもかっこよくて天才てきな大学生というイメージが浮かぶでしょう。これが「シニフィエ」です。この二つの関係で「えいげん」という人物が言葉で表せるようになります。
それではサピア=ウォーフにもどりましょう。
例えばこれは何ですか?
だいたいみんなは「ハンバーグ」だとおもうでしょう。しかし、その「サピア=ウォーフ仮説」によると違う言葉を使えば現実が変わる。これはただの「ハンバーグ」なのに、言葉だけでどうやって現実を変えることが可能なんでしょう。
この写真はハンバーグではなく「惨殺された子牛の内臓、肉、骨が混ざったかたまり」という言葉を使うと現実が変わります。レストランでこういう風にハンバーグが紹介されていたら売れないでしょう。同じ「ハンバーグ」でも言葉の力で現実が変わる。シニフィアンを変えることでシニフィエが変わり、シーニュじたいが変わります。
真実は変わるだけではなく真実という物自体が言葉の力で使られるのです。人が「ハンバーグ」と呼び始めたことでハンバーグの存在が証明された。
個人的にはこの現象がよくわかります。英語で楽で言えることが日本語では言えないときはみんなもあると思います。これは単語の問題でもあるが、言葉の違いの問題でもあるのだろう。英語であるシニフィエやアイデアは日本語ではないかもしれません。また、日本語であるシニフィアンは英語ではないかもしれません。これもまた、文化や世界観によって変わります。
これによって方言や外国語の関係が難しいということがわかります。
日本語、外国語や方言などでも現実はかわるのでしょうか。


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